出口川湧水処理場
設置の経緯
昭和61年に府中市荒谷町の養鯉場での鯉のへい死を端緒として、府中市出口川で採石場跡地の湧水中に含まれるカドミウム等による水質汚染事案が発生しました。
このため広島県において専門委員が組織され、各種の調査・研究を重ねられ、その対策の報告を受け、県費補助事業として府中市出口川湧水処理場を建設することになりました。
工事は昭和62年12月から本体工事費(当時)約1億2,200万円を費やして着工し、昭和63年3月に完成しました。
その後、現在まで34年間にわたって湧水処理を実施しています。
採石場跡地の封鎖
汚染の原因となった採石場はモルタルで被覆され封鎖されました。
封鎖により事案発生当初に比べて湧水の重金属濃度が大幅に低下している状況です。
経年劣化に伴い、平成17年、平成20年、平成23年、平成30年、令和2年とモルタルが崩落し、その都度、モルタル吹付工事により修復しています。
湧水と処理水
湧水原水
昭和63年当時)ph3.1・カドミウム15ミリグラム/リットル・銅380ミリグラム/リットル・亜鉛450ミリグラム/リットル・アルミニウム380ミリグラム/リットル
令和3年平均)ph4.3・カドミウム0.25ミリグラム/リットル・銅3.85ミリグラム/リットル・亜鉛9.575ミリグラム/リットル・アルミニウム8.75ミリグラム/リットル
処理水
令和3年平均)ph6.6・カドミウム0.0017ミリグラム/リットル・銅0.013ミリグラム/リットル・亜鉛0.062ミリグラム/リットル・アルミニウム0.313ミリグラム/リットル
この数値は一般排水基準基準を満たしています。
処理方法の概略
アルカリ凝集沈殿法
放流水の基準(一般排水基準同等)
ph5.8~8.6・カドミウム0.03ミリグラム/リットル・銅1ミリグラム/リットル・亜鉛2ミリグラム/リットル・アルミニウム3ミリグラム/リットル
(実際は上記令和3年平均でさらに良い水質で放流しています。)
処理能力は150立方メートル/日
この記事に関するお問い合わせ先
広島県府中市 市民生活部 環境衛生課
環境対策係
〒726-0002 広島県府中市鵜飼町74番地2
電話 :0847-43-7237(窓口業務時間)
ファクス:0847-43-9223
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更新日:2022年11月25日